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2010年11月12日 (金)

Griechenbeisl(グリーヒェンバイスル)で昼食を

あなたは、ベートーヴェンの直筆サインを見たことがありますか?

わたしはあります。おー、ちょっと自慢になる―!でも見ただけですけど。。。もらえませんので。

今日は嫁さんがSweden Platz のお肉屋さんで肉の薄切りを買うというので、地下鉄駅で待ち合わせ。ここの肉屋は、在オーストリア日本人御用達。Beef and Pork, Sliced とオーダーすると、「すき焼き?焼き肉?」と日本語で聞いてくる。たとえ1kgでもすき焼き用でも、嫌な顔ひとつせず、黙々と塊を薄くスライスしては丁寧に並べ、フィルムを敷き、スライスしては並べ、を繰り返してくれる。実はこの方、英語はあんまり通じないのだが、ウィーン人のプロ意識を見ることができる。

駅で会うとすぐ、今日は昼ごはんのお店を決めてきたよ、と。えらい!どうせ何も考えてきていないんでしょ、って一言よぶん。当たっているけど。

そこはいろいろな本に書かれている、いわゆるウィーンに残る最古のレストラン ”Griechenbeisl”。 Sweden Platzからすぐ、中央郵便局の脇を通ってつきあたりで肉屋を右折、Fleisch Markt(お肉の市場)通りにあり、聖母のレリーフ(写真右)のすぐ脇だ。

Austria2010_012 Austria2010_009_2 写真左、右側の建物。

嫁さんには申し訳ないけれど、今回も予備情報はほとんどなし。  ものぐさなので。

歩きながら、いつも混んでいるらしいので予約しないと入れないかもしれない、と言われ、ふーん、それはすごいねーと言いつつ、すぐにたどり着き、店の中に。

!!!

Austria2010_002 店員以外、誰もいなーい!

あ、厳密には、一人子どもがいました。誰かの店員の子ども?夜のためにナプキンを巻いて、紙のリングを通すお手伝い。小学生高学年とみましたが、嫁さんいわく、小学校行ってないのかなぁ?おかしいねぇ、って。たしかに。

もちろん、いくつかの部屋があり、厨房のところからどこへもつながっています。店員に声をかけてどこでもいいよと言われ、落ち着いた後にいくつか部屋を見まわしましたが、やはり一切客なし。

ほんとにここ?と嫁さんも不思議がるも、壁の古い看板にはしっかりGriechenbeislの文字が。少し考えて、理由が分かりました。ここはランチメニューがないため、皆、夜にディナーでやってくるのです。

店に入って早々に若い店員のお兄ちゃんから、Dinner?と聞かれ、あっ間違えた、と気づいてLunch?と聞きなおしてきたのを思い出した。そういうわけか。しかし我らは子連れ。夜は早く寝なければいけないので、残念ながらこんなところには来れないのだ。

客もおらず、写真の通り夜のための席もほとんど準備完了しており、店員さんたちも心なしか、心に余裕があるのが分かる。手持ち無沙汰な雰囲気。そういえばこの国は、忙しいときには忙しいぞオーラを全身から放って隠そうとしない店員が多い。アルバイト感覚でやっているのだろうか。一方、どんなに忙しくても、客と応対するときには笑顔を絶やさない人もちゃんといる。一応、フォロー。

しかしすごいぞ、歴史あるお店の中をすべて見て回れる!と、注文後は嫁さんにちょっと待っててと言って、誰もいない店内を一人でぐるりと一回り。

途中でパヴァロッティが壁にサインしている写真が飾ってあったので、彼はいつ来たのか?と一番古株のウェイターに聞くと、10年前だそう。ちょうどミレニアムを祝っていたころか?オペラの衣装そのままの姿で店に来たらしい。わたしもバヴァロッティが来るウィーンに来たかった。。。

ついでに、このサインがある場所はどこかと聞くと、こっちだよ、と店の奥に案内された。

じゃーん。おおー。

Austria2010_005

無意識にそういう効果音が頭の中で鳴りひびく中、彼がシグネチャーの説明をしてくれている。これがパヴァロッティ、ふんふん。これがベートーヴェン、これがモーツァルト、これがシューベルト、ワーグナー、シュトラウス、・・・ これはこれは、お昼に来てよかった。。。

最初に紹介したベートーヴェンのサインはこれ。ほんとに本物なの?と疑ったので、Wikiに載っているものと比較してみた。今は便利な世の中。シグネチャーも皆すぐに調べられるので、どれが誰か、後でゆっくり探してもよい。

Austria2010_signature

多少、このシグネチャー・ルームについては予備知識を入れてもらっていたので、期待して来たものの、これほどとはね。。。

バヴァロッティも殿堂入りしたこの壁一面だけは大事にされていて、ガラスが前面に張ってある。他の壁には3-4人、日本の著名人が。そのちょっと上にはエゴン・シーレとすぐにわかるサインもあった。

しかしあとから、観光客丸出しでも、Gustav Mahlar とか、小澤征爾とかあるかって、聞けばよかったとプチ後悔。

まあとにかく、店内の歴史ある調度品やレリーフなど堪能した後はお待ちかねのお料理!

このスキンヘッドのウェイターは、さすがに外国人慣れしている。日本から来た(正確には、ウィーン市内からだが)と答えると、一部日本語の書いたメニューを取りだしてきて、特に説明もしないで渡してくる。しかし後から英語圏の旅行客がやってくると、流暢な英語でメニューの内容について、一つ一つ説明していた。

嫁さんがそれを見て、早速クレームをつけようとする。まあ、そう言いたい気持ちもわかるけど、おそらく彼が堪能なのは、この国の教育の恩恵を受けていればドイツ語と英語だ。だとすると、英語圏の旅行者とは幸い意思の疎通ができるものの、日本人に英語でしゃべっても通じないという気まずい経験を何回もしているのだろう。こういう光景をこの国ではよく見る。

どうせ我々は、ドイツ語のメニューもだいたいわかるようになってきたし、ま、いいんじゃない。

しかし彼は、実は日本語も少しできる。しばらくして料理をサーブした後には、「めしあがれ」とたしかに言った。

他にも突然日本語を出してくる。英語だと思って聞いているので、こっちは?状態だが、さすがプロだと感心した。

今日オーダーしたのは、オーストリア伝統のTafelspitz(ターフェル・シュピッツ)。犬の名前ではない。牛肉をゆでてジャガイモの炒めたものと併せて出す。

Austria2010_007 Austria2010_006_2 Tafelspitz

付け合わせにソースが付いてくるが、その中の一つはホースラディッシュのすりおろし。彼は、"horse raddish"なんて言わない。「せいようわさび」といって、皿を私の鼻に近付けてくる。たしかにワサビの香りがする。

これをたっぷり乗せて、お肉と一緒に頬張ると、しあわせいっぱい。ほんとにおいしい。

嫁さんはベジタリアンメニューの中のニョッキ。というか、大と中を二人で頼んで適当に切り分けようという算段だ。

Austria2010_008 これもおいしくいただきました。

実は、Tafelspitzをたのんだのには個人的な理由がある。

以前、家の近くのウィーン伝統料理の店、某Wiener Wald(karntnerのOper近くにもある)という店に行って、嫁さんがオーダーしたことがあるのがこれ。

Austria2010_017

見た目はおいしそうにも見えるが、お肉が硬い上に、ジャガイモが傷んでいるのか臭くてとても食べられなかったのだ。

・・・これ、別の食べ物だね、うん。。。一つ目の結論。

・・・あの店に行くのはもうやめようね、うん。。。二つ目の結論。

・・・よかった。でるべきものがでたところで、お皿はすっかり空に。白パンと黒パンも別にサーブしてくれていたので(これはサービス)、二人ともお腹いっぱい。

このお肉を半分にして、半額でもオーダーできるともっといいのにね、とは嫁さんの弁。Wienerschnitzel とか、どれだけ大きいんだろう。まあ、次の機会ね。また来るかな?来ないかな?ちょっとわからないけど。

中途半端なお店で二人で30 euro使うよりここで40使った方が、はるかにいいのは確か。お昼は空いているし。それにしても、今日はお昼ごはん、たくさん食べてしっかり払ったから、夜はお茶漬けね。。。三つ目の結論がでた。

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コメント


結構面白い話でしたよね。

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